ここ数年来、行きたいと思っていたものの、なかなか行くことが出来なかった川原湯温泉(かわらゆおんせん)に、先日ついに行ってまいりました。
川原湯温泉は源頼朝が狩りの最中に発見したと言われ、松尾芭蕉や若山牧水、与謝野晶子なども好んだ歴史のある温泉なのですが、八ッ場ダムの水没予定地であることから、ここ数十年は温泉以外のことで注目を浴びている、どこか寂しげな感じがする温泉です。
鄙びた温泉が大好きな私は、本当は何泊かしたかったのですが、泣く泣く共同浴場めぐりで我慢しました。しかし全て源泉掛け流しの素晴らしい湯質の温泉なのです。
順に巡った施設を紹介していきます。
まずは「聖天様露天風呂」です。男女和合の神様、聖天様を祭った祠の下にある露天風呂です。
入浴料は100円です。混浴で脱衣場にも男女の仕切りが無いようなところは、さすが聖天様のお風呂だと感心してしまいました。
湯舟の奥に見える、木に結わえたものはミツバチの巣箱です。
また聖天様の祠には男性器や女性器を模ったものが祀られておりました。
お次は「笹湯」です。聖天様露天風呂からすぐのところにありますが、案内板等が無いため迷ってしまいました。
こちらは男湯と女湯とでしっかりと分かれております。入浴料は300円です。建物は古いのですが町の人がきれいに掃除をしておりまして清潔です。
次は足湯です。八ッ場ダムの水没に備えて群馬県が掘った新源泉のお湯を利用しております。足湯はかなり温めなのですが、隣に温泉玉子が作れる施設が併設されており、どちらも無料で利用できます。
最後は「王湯」です。一番立派な施設です。
こちらも内湯、露天風呂ともに男女別となっています。入浴料は300円で休憩は600円です。近辺の旅館はこちらの源泉を引いて利用しているのだそうです。
川原湯温泉の源泉は大体80℃くらいでして、水でぬるめながら入ります。
温泉に入った後は吾妻渓谷を散策しました。橋の上から風景をボーっと眺めておりましたが、紅葉の季節はさらに素晴らしい景色になるとのことです。
しかしこちらの渓谷も水没予定地域なのですよね・・・。素朴で美しい温泉町がとてもとても惜しく感じます。
次はもっとのんびり滞在したいです。