鉄分一覧

ホーチミンメトロ 1号線

 ホーチミンメトロ(ホーチミン市都市鉄道:Đường sắt đô thị Thành phố Hồ Chí Minh)1号線に乗ってみました。今回の旅の目的の一つでもあります。

 ホーチミンメトロ1号線は2024年12月22日に開通したベトナム初の地下鉄で、ベンタイン駅(Ga Bến Thành)からスオイティエンバスターミナル駅(Ga Bến xe Suối Tiên)までの19.7km の路線です。ベンタイン駅からバーソン駅(Ga Ba Son)までの3駅が地下区間で、ヴァンタイン公園駅(Ga Công viên Văn Thánh)からスオイティエンバスターミナル駅までの11駅は高架区間です。日本の援助で造られ日立製作所製の車両を始め、馴染みのある設備が多く見られました。

 ベンタイン駅に入ったところ、ものすごい人混みで、切符売り場も改札も長蛇の列でした。現時点においては交通手段というよりも「観光スポット」となっている状況です。ちなみに自動券売機はまだ稼働しておらず、「チョイ オーイ(Trời ơi)」(なんてこった)という言葉を何度も聞いています。

 ベンタイン駅の料金表と路線図です。料金は初乗り7000ドン(日本円で39円ほど)、最長区間で20000ドン(111円ほど)でした。公共交通として安く設定されています。路線図は右上に色付きで描かれている1号線のみならず、着工もしていない計画だけの路線も載せています。まさに「未来予想図」で夢が詰まっています。

 改札はこのようになっています。自動改札機の本体はほぼ日本と同じですね。手前にある端末はQRコードアプリとクレジットカード決済用の端末です。クレジットカードはMastercardとVisaが使えます。なお、Visaが使えるようになったのは最近のとのことで、大々的に告知をしていました。「Một chạm đi mọi trạm」(ワンタッチですべての駅へ)というキャッチフレーズは簡潔で韻を踏んでいてとても良いと思います。


 さて乗ってみようということで私は事前にダウンロードしていたMetroアプリ(下図左)から1日乗車券(40000ドン 222円ほど)を買おうとしたのですが、全然購入できません・・・ 日本に帰ってから分かったのですが、旅行中に公開されていたVer.1.3.12 はアカウント管理とチケットの購入周りに不具合があったそうで、それに嵌ってしまったようです。 やむなくクレジットカード決済で乗ることにしました。なおこのMetroアプリ、4/30の南部解放国家統一記念日には全線無料となるQRコードが発行されています。(下図右)

 車内の様子です。覚悟はしていましたが始発のベンタイン駅から結構な人混みです。次のオペラハウス駅(Ga Nhà hát Thành phố)では更に人が乗ってきて日本の通勤ラッシュ同様に身動きが取れない状況となりました。しかしその次のバーソン駅では結構な人が降ります。多くの皆さんは観光として地下区間の乗車を体験したいだけの模様です。

 タオディエン駅(Ga Thảo Điền)で更に人が降り、終点のスオイティエンバスターミナル駅では大分空いておりました。ゴミのポイ捨てが多いのが少々気になります。

 最後にヴァンタイン公園駅に列車が入ってくるところの動画です。ホームドアも付いていて安全です。色使いも相まって東京メトロ東西線を見ているような気分になりました。

 ホーチミンメトロ1号線は大人気でした。日本人としては嬉しいところです。ベトナムと日本の友好のシンボルとして長く愛されて欲しいと思っております。


JR上越線「土合駅」

 夏の終わりにJR上越線の土合駅に行ってみました。

 土合駅は谷川岳の最寄り駅としても有名ですが、駅舎と上りホームは地上にある一方で下りホームが地下70mのところにあり、エレベータやエスカレータが無く、往来に10分程かかることから「日本一のモグラ駅」と親しまれています。JR東日本さんの構内図もかなり独特なものとなっておりました。

 上りホームから駅舎を見たところです。

 「日本一のモグラ駅」の説明看板です。

 地下にある下りホームから階段を登って駅舎への連絡通路までを歩いてみた動画(無音)です。

 夏の終わりでしたが下りホームはひんやりと肌寒いくらいで、その温度を生かしてビールの熟成が行われておりました。

 階段を登りきったところから下をのぞき込むと異世界へ吸い込まれていく様な不思議な気持ちになります。

 上の動画の最後に出てくる連絡通路は外から見るとこの様に川の上に設置されております。また内側には昭和42年8月30日の竣工を記念したプレートが貼ってありました。

 連絡通路と駅舎との扉には「お疲れさまでした」と書かれており、のんびりとしたお茶目さを感じます。

 大雪警報が頻発している12月の今においては、駅の周りは雪で覆われていて大変だろうと思いながらこれを書いておりますが、夏の終わりにおいてはとても楽しい旅となりました。実は駅舎から下りホームまでを3往復ほど歩いています。いつかまた時間を作って行ってみたいと思っております。

 このブログをご覧の皆様も良いお年をお迎えください。


新幹線0系のコイン式電動遊具

 商店街でコイン式電動遊具の一群を見かけました。

 ちなみにその商店街は玉出本通商店街でして、この中でひと際目を惹くのが私の好きな新幹線0系のものです。恐らく私が10年以上前にみたものと同じもので、しばらく感慨に浸り立ち止まってしまいました。

 というわけで実際にお金を入れて動かしてみました。(音が出ます)

 この手の古い遊具は部品が無く保守が非常に大変だと思いますが、全く問題なくスムーズに動くことにとても感動しております!

 私の他にもお母さんと買い物に来た女の子が遊んでいたりと、この辺りでは人気のあるもののようですね。末永く末永く子供たちの相手をしてあげて欲しいです。


敷かれたレールの上を走るのは、もうやめにしませんか。

 世の中から大分元気が失われておりますので、私が見つけた妙に元気な広告をご紹介したく思います。

 少し前に都内某駅構内で見かけた、吊り下げ式の広告です。

 「敷かれたレールの上を走るのは、もうやめにしませんか。」とあります。自動車教習所の広告です。

 上手く鉄道の路線案内と上下に合わせて見られる様にしているところが「お前ら鉄道なんか使うなよ」と挑発している喧嘩腰な感じで、面白く思ってしまいました。これを許可した鉄道会社の方は気づいていたのでしょうか、度量が広いのでしょうか。

 これくらいの元気が出せる世の中に早く戻って欲しく思います。


大人のティッシュ

 世の中が大分ギスギスしておりますので、私が見つけた妙にほのぼのとした独自路線のキャンペーンをご紹介したく思います。

 昨年末から今年初めにかけてJR飯田橋駅で行われていたキャンペーンです。

 「大人の休日倶楽部パスを飯田橋駅で購入いただくとポケットティッシュ10袋をプレゼント!」
とあります。

 ・大人の休日倶楽部パスは 15,270円から 26,620円くらいするのだけれど、それを購入して旅を楽しむ中高年世代の方がポケットティッシュを欲しがることはあるのだろうか?
 ・しかも10袋というのは訴求力あるだろうか?
 ・ポケットティッシュはさらに袋詰めされているけれど、駅員さん達が手作業で詰められたのだろうか?
 ・「限定100個!」とあるけれど焦燥感を煽れるだろうか?
 ・このキャンペーン決定会議ってどんな感じだったのだろうか?
 ・他の駅では見ないけれど、JR東日本本社はどう思っているのだろうか?

・・・と、このようなところをあれこれ考えてしばらく立ち止まってしまいました。驚き・疑問・違和感・興味・和みなど心の中が綯い交ぜになってこの時は少々大変でしたが、今となっては良い思い出です。

 私が大人の休日倶楽部パスを買えるのはまだまだ先のことなのですが、またほのぼのとしたキャンペーンを期待しております!