友人に「無人コンビニに行ってみたい」と希望を伝えたところ、それでは杭州にある阿里巴巴グループの「TaoCafe」(淘珈琲)に行こうと言われ、「TaoCafe」が運営されているという「杭州国際博覧センター」(杭州国际博览中心)に行って参りました。
この杭州国際博覧センターは昨年行われたG20杭州サミットのために建てられたもので、総工費が300億元(5100億円、1元 = 17円換算)という代物です。その後は展示会などに使われているようでして「東京ビッグサイト」の様なものとお考え下さい。ちなみに上図下側紫の部分は広大な花畑でして、サミットが終わってもこんなところにも金を掛けているのね・・・と感心してしまいました。
中はとにかく広かったです。色々と歩き回っているのですが 3階にあるはずの「TaoCafe」が全然見つかりません。
案内板を見ると3Fの欄に記載された「无人超市」の表記が修正されて2Fとなっています。それを頼りに今度は2階を歩き回ってみたのですが、それでも見つかりません・・・。
諦めてもう帰ろうかと外を見たその時に、目に飛び込んできたのがこちらっ!
「TaoCafe」ではなく、日本でも話題になっていた無人コンビニ「BingoBox」(缤果盒子)です。なんと建物の外にありました。中を歩き回っても無いわけです。杭州国際博覧センターでは「TaoCafe」のテスト運営後に「BingoBox」が運営されることになったようです。
「無人コンビニに行ってみたい」という私の希望は、対象が「TaoCafe」から「BingoBox」に変わりましたがワクワクしながら入口に向かいました。
入口にあるQRコードを「WeChat」(微信)アプリで読み込み、SMSでパスワードを受け取って鍵が開きます。
中はこのような感じです。駅ホームの売店くらいの大きさですね。
チョコレートを買ってみます。すべての商品にはタグが付いているのですが恐らく RFID のチップが入っているのでしょう。卓上の商品読み取り機に商品をセットすると、右側のディスプレイに商品の一覧と合計金額、支払い用のQRコードが表示されます。
入場には「WeChat」のみを用いましたが、支払いは「WeChatPay」(微信支付)だけでなく「Alipay」(支付宝)も使えます。私は「WeChatPay」を用いました。
初めての無人コンビニ体験は中々面白かったのですが、客視点からは入退場の手間と品揃えに、店視点からは商品のタグ付け・補充・客の回転率・警備にそれぞれ難があり、これが広まるかは疑問に感じてしまいます。他の客の買い物も見学していたのですが、店から出られなくなってしまう人は多くおりました。
杭州に多く進出している香港系のコンビニ「VanGo」の方が「Bingo」より便利かもと思ってしまう、ほろ苦い近未来体験でした。しかしこれからどう進化をするのか楽しみです。