- 2005-03-13 (日) 0:18
- 感想系
吾妻ひでおさんの『失踪日記』を読みました。

有名漫画家が仕事を投げ出し、失踪して送ったホームレスとしての日々、手配師に勧められて入社したガス工事会社での日々、アルコール中毒患者としての日々・・・を詳細に綴ったものでして、吾妻さんに降りかかるエピソード一つ一つがかなり悲惨なのですが、まるで他人事のように感情を出すことなく客観的で冷静な目で、あのタッチの絵のままギャグとして扱っておりまして、非常に感銘を受けました。個人的にこういう方は人として信用できるような気がします。(どの世界でも誠実に生活されていましたしね。)
「この漫画は人生をポジティブに見つめ、なるべくリアリズムを排除して描いています リアルだと描くの辛いし暗くなるからね」という冒頭のお言葉が、ちょっとした決意表明のように感じます。
花輪和一さんの『刑務所の中』のような読後感です。同じくらいの傑作だと思っております。いろいろ悩まれている方にもそうでない方にもかなりお薦めです。
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